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想い出のランドセル

変わったものと変わらないもの

自分が背負っていたランドセルを見たのは、高校生のときが最後だった。
ろくに掃除もしない部屋をいつものごとく探し物をしていたときに、洋服ダンスの上に無造作に放置されていたのを発見した。
ほこりだらけになって、化石のように思えた。なんだか無惨な気がするとともに、なぜだかホッとしたのを今でも覚えている。
考えてみれば、私はどこにでもいるズボラ一辺倒の小学生だった。
ランドセルの中に、食べ切れなかった給食のパンを投げ込み、その上から教科書を突っ込むので、中はいつもパン粉のようにざらついていた。
プロレスごっこでは、ランドセルはジャンプ台になる。
6年間使って、まるで新品のように見える女の子のそれもあれば、私のように、そもそも筒型のものが、サラリーマンが持つ扁平なかばんのようになってしまったものもあるのだから、持ち主が選べないとは不幸なことだ。
今、想い出してみても恥ずかしいが、私はクラスの中で「黒龍会」なるマフィアめいた組織を作り(実際、メンバーはドッジボールクラブと一緒だった)、'参謀'として集団脱走を企てたり、クラスの女子を格付けしたりと、やりたい放題のサルだった。
弱いものいじめをしない、などという道徳は馬耳東風で女子児童の保護者から電話をもらったのも一度や二度ではない。
「どちらが強いか弱いか勝負しよう」
「どちらが足が早いか勝負しよう」
「どちらがモテルか勝負しよう」
結局、倫理とか道徳の前に、男なら誰でも持っている自己顕示欲や闘争心が一番むき出しの時代であった気がする。
その象徴がボロボロになったランドセルなのかもしれない。
今、あのランドセルが目の前にあったなら、せめて汚れをとって、今更ながら油でも塗ってやりたいな、と思う。
懐かしいだけでなく、自分の中で変わったものと変わらないものを想い出させてくれるだろう、ときを経た酒のように。

男性
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